書籍『実験思考』は、即現金化アプリ『CASH』をつくった光本勇介さんのビジネス書です。
この本では、光本さんのお金やビジネスの考え方が述べられています。
光本さんは、テレビなどのメディアにも度々取り上げられることが多く、おもしろいことを考えている方だなと思い、この本を読んでみました。
例えば、この『実験思考』は価格設定が自由で、0円でも読めます。
「本の価格を自由に読者に委ねてみたら、定価で売った場合よりも儲かるのか?」という実験のために設定された値段だそうです。
この記事は、そんなおもしろい考えがつまった『実験思考』の紹介についてです。
『実験思考』
書籍『実験思考』の著者は光本勇介さんです。
【名前】
光本 勇介 (ミツモト ユウスケ)
【職業】
株式会社バンク創業者
STORES.jp株式会社創業者
hey株式会社共同創業者株式会社実験創業者
光本さんの経歴でもっとも有名なのは、即現金化アプリ『CASH』の開発です。
『CASH』は、取り引きしたいアイテムの情報を入力し撮影するだけで瞬時にキャッシュ化できるという、これまでにないサービス内容で注目を集め、利用過多でリリースからわずか16時間34分で機能が停止するなど話題を呼びました。
後に『CASH』の会社をDMMに70億で売却してしまいますが、この話も当時大きな話題となっています。
光本さんはかなり個性的な考えをもった方なので、この本は参考になるビジネス書かと言われると、多くの人はなかなか真似できない内容となっています。
しかし、「人を疑うことはコストがかかる」や「数億円の絵を買うことは消費じゃない」という光本さんのお金に関しての考え方は非常におもしろいものでした。
中でも「人を疑うことはコストがかかる」ということは、光本さんがこの本で何度も述べている内容です。
「性善説に基づくサービスが成り立つのか、マスの単位で実験したい」というのです。
例えば、光本さんは電車の改札機について次のような考えをもっています。
世の中は殆どが良い人という仮説でいろいろ考えると面白い。例えば駅の自動改札機。1台最低700万円する機械がたぶん数百万台とか全国に設置されてる。人を信じて自動改札機を撤廃し、それでもキセルする人からもたらされる被害損額より、自動改札機を設置しないで浮く費用の方が圧倒的に安くつくかも。
— Yusuke Mitsumoto 光本勇介 (@Yusuke_Tokyo) 2018年8月22日
最後に、この本の最もおもしろいところは『価格自由』というところです。
読者が気持ちで値段を決めていいのです。
ダウンロード時はAmazonのKindleで0円となっており、読み終わった後に価格を決めて振り込むというものになっています。
なので、無料で読むことも可能です。
光本さん曰く「本の価格を自由に読者に委ねてみたら、定価で売った場合よりも儲かるのか?」という実験をしてみたかったそうです。
お金を払わなくててもいいにもかかわらず、この本は販売3日程度で3000万円近くの売り上げになりました。
ビジネスの勉強というよりは、単純におもしろい本なのでぜひ読んでみてください。
(電子版は0円でダウンロードできますが、書籍版は原価の390円がかかります)